算命学の技法の一つ天中殺は、年運だけでなく、宿命の陽占にも天中殺現象が表れる場合があります。
それを陽占天中殺と呼び、十大主星が中殺されるため、本来とは違う性質が表れます。
宿命天中殺をもっている人は陽占天中殺に注意!
陽占天中殺があるかどうかは、宿命天中殺の生年天中殺か生月天中殺を持っているかで決まります
・生年天中殺がある場合
年の干支が中殺されているため、陽占では東と北の十大主星が中殺されます。
・生月天中殺がある場合
月の干支が中殺されているため、陽占では中央と南の十大主星が中殺されます。
今回は貫索星中殺について解説していきます。
貫索星中殺のキーワード:自立心が弱くなる
陽占天中殺の現象の基本は、その星の本来もつ特徴的な性質が失われてしまいます。
貫索星は、十大主星の中で最も自立心が強く、自己確立がしっかりしている星です。
本来なら、その特性を生かして、我が道を突き進み独立することも可能です。
しかし、中殺されると本来の特性を発揮できなくなり、自立心が弱まってしまいます。
そのため、貫索星特有の信念の強さやこだわりが消えてしまい、揺れ動きやすくなる可能性があります。
本来の「貫索星らしさ」が薄まってしまうと、悪い状態のように感じるかもしれません。
しかしながら、そのおかげで柔軟性は強まり、組織や環境に順応できるようになるため、決して悪いわけではなく「特性が変化した」と考えるのが良いでしょう。
貫索星中殺のキーワード:自我が強烈になる
陽占天中殺の現象の特徴として、本来の性質がより強まることも考えられます。
陽占天中殺で覚えておいてほしいのは、本来の性質が強まるにしろ、弱まるにしろ、その星のコントロールがきかなくなります。
そのため、星の特性がより一段と強まることもあり得ます。
貫索星であれば、一番の特徴である「自我」が暴走するかのように強まり、変な頑固さが働き、些細なことでも譲れず強固な自我が表られる可能性があります。
それは、「意固地になる」に近く、あまりにそれが強く出てしまうと、周りからは扱いにくい人物と思われる恐れもあるでしょう。
上手くその頑固さを発揮できれば、どんな困難な状況でも「折れない強さをもつ」ともいえます。
先ほどの「自立心の弱さ」と多少矛盾するところもありますが、それこそが「陽占天中殺現象のコントロールがきかない」といわれる由縁です。
この両面がその時々によって、どちらが強く出てくるかはわからないので、周りは貫索星中殺の人を不思議な存在に感じるかもしれません。
貫索星中殺のキーワード:兄弟縁が薄まる
貫索星には「兄弟」という意味があります。
そのため、兄弟が中殺されるのと同じ状態となり、兄弟縁が薄まります。
兄弟と仲が悪くなったり、疎遠になったり、早くに亡くなってしまったり、何かしらで兄弟との距離が出来やすくなります。
※距離ができるだけで仲が悪いとは限りません。
貫索星中殺がある人は、無理して兄弟と交流を深めようとせず、離れていることが普通の状態と考えると良いでしょう。
まとめ
陽占天中殺になったからといって、本来の貫索星の意味が失われるわけではありません。
本来の性質を残しつつ、それにプラスして貫索星中殺の性質も合わせて考えると良いでしょう。
陽占天中殺は、中殺現象が起こることによって特殊性が増し、普通の人とは違う感覚が芽生えるため、それを上手く生かせられれば大きく飛躍する可能性をもっています。